草木の芽吹く季節となってまいりました。会員のみなさまにおかれましては、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。理事長を務めさせていただき、はや2年目となりました。吉川敏一学長、小澤俊彦教授のお二人の理事長がここまで育ててこられた本学会を発展させ、学際性をさらに高め、国際社会に貢献できる存在にしていくよう努力いたしますので、会員のみなさまの御協力、御支援を賜りたく、心よりお願い申し上げます。昨年は多数の国際学会があり、会員のみなさまは共同研究につながる交流ができたのではないかと思います。
私たちは酸素なしで生存することはできないわけであり、酸化ストレスは生物学・農学・薬学・医学のほぼ全領域に関連します。酸化ストレス研究の内容は生化学会、分子生物学会、癌学会、病理学会、薬学会、農芸化学会、内科学会などの、本学会より大きな学会でも論じられておりますし、特定の酵素、金属や化学反応に関する、小さな学会や研究会でも論じられています。私からのお願いは、酸化ストレスの研究を他の学会でも多数発表して宣伝に努めていただきたいと思いますし、また、他の学会や研究会から新しい若手研究者をどんどん呼び込んでいただきたいと思います。パースルフィドや低温プラズマなど、新しいコンセプトも次々と出てきています。そして、この学会を酸化ストレス研究のメッカならびに
今年は、赤池孝章会長(東北大学)のもとで8月末に仙台で学術集会が開催されます。会員のみなさまには是非新しいデータを持ち寄り、震災復興にわく仙台の地に結集し、熱い議論を交わしていただきたいと思います。また、ひとりでも多くの新人を連れてきていただくことをお願いいたします。
末筆ではございますが、会員のみなさまにおかれましては、健康と安全に十分に留意され、本年もますます御活躍になることを祈念しております。
(平成28年3月 8日 鶴舞にて)
名古屋大学医学系研究科 教授
豊國 伸哉